目指すキャリアを明確化して資格を選ぼう

働きながら効率的に介護の資格を取るためには、まず自分がこれから介護業界でどのように活躍していきたいのか考えることが大切です。目指すキャリアを明確にすることで、取るべき資格が見えてくるでしょう。

目指すキャリアを明確化して資格を選ぼう

認知症の知識を深めたい

介護の仕事では、認知症の利用者のケアをするシーンが少なくありません。介護職として活躍の場を広げるなら、認知症に関する知識を深めておいて損はないでしょう。 認知症の知識を深めたい方におすすめの資格の一つが認知症介護基礎研修です。施設で勤務する人が認知症介護の基礎知識と技術を習得するための研修です。研修は計6時間。講義と演習にて2つの科目を学習します。認知症介護実践者研修は、認知症介護の専門的知識と技術を習得するための研修です。介護施設で2年以上勤務した方が受験できます。認知症介護実践リーダー研修は、前述の実践者研修を修了後1年以上経過し、さらに5年以上の介護の実務経験を持つ方が受験できる資格です。認知症ケア専門士も、認知症ケアを行ううえで役立ちます。受験資格は3年以上の実務経験がある方です。

高齢者に生きがいを与えたい

介護施設では利用者の毎日がマンネリ化しないよう、またQOLやADL向上も目的としてレクリエーションを行っています。レクリエーションは、利用者が喜びや生きがいを感じられるプログラムを企画する必要があります。そこで役立つのがレクリエーション介護士の資格です。レクリエーション介護士2級は未経験者も受講でき、上級資格にレクリエーション介護士1級があります。 この資格は、利用者とのコミュニケーションを深めるための基礎知識をはじめ、実践的なレクリエーションのノウハウも身につけていることを証明でき、介護業界でも注目を集めています。レクリエーションを通じて利用者に生きがいを与えたい方に最適な資格です。

医療行為もできるようになりたい

介護の現場では介護職のほかに医師や看護師などの医療職が在籍していることもあります。利用者により良いサービスを提供するためには協働することが大切ですが、役割分担は意識しなければなりません。医療行為もその一つであり、介護の現場での医療行為は看護師が担います。利用者の喀痰吸引も医療行為に該当し、介護職は基本的に行うことができません。 しかし、喀痰吸引等研修を修了している介護職員に限り、利用者の喀痰吸引ができるようになります。スキルの幅を広げ、利用者により安全かつ柔軟なケアを提供するための資格がほしい介護職に向いている資格です。この喀痰吸引等研修を修了していることで、本来は医療行為に当たる喀痰吸引ができるようになり、転職の際にも強みとなるでしょう。

負担を減らして資格取得

職場が協力してくれることも多い

働きながら資格を取得するのは体力的にも精神的にも厳しいと感じることが多いのですが、資格取得支援がある職場なら勤務日を調整してくれるなどのサポートがあるため、少ない負担で取得できます。まずは職場に相談して無理のないスケジュールを組みましょう。